失敗しないステンドグラスの選び方
各地で催されているステンドグラス展などをご覧になって、「是非、うちの家にも ステンドグラスを…」と思っておられる方も大勢いらっしゃる事でしょう。とは言え、一度嵌めてしまえば、簡単には取替えの利かないものですから、先々、決して後悔しない物を選びたいものです。
教会や公共施設、各種店舗など目的によってステンドグラスの役目は変わってきますが、ここでは 主に住宅の場合を中心に話を進めたいと思います。
ステンドグラスと言えば、カラフルな色が まず思い浮かびます。占い等でもよくラッキーカラーと言うのが取り上げられますがこれは 色と言うものが人間の心理や健康状態に少なからず影響を与えているからに他なりません。(脳の全情報量のおよそ八割が視覚から得られているそうです。)極端な例ですが、高血圧気味の方は青系の好きな方が多く、低血圧気味の方は赤系の好きな方が多かったようです。前者は青色を見ると血圧が下がり、後者は赤色で低い血圧が上がります。身体が心地よい方の色を好んで覚えているんですね。
まだ憶えていらっしゃる方も多いと思いますが、数年前人気アニメ番組を観ていた子供達が次々とひきつけを起こして救急車で運ばれるという事件がありましたね。当時のTVコマーシャル等でもサブリミナル効果を狙って激しく点滅する悪趣味なものが横行し、私なども度々気持ち悪くなって目を逸らしてました。
我々の視覚回路は自然現象以外の継続的で特異な状況下において激しいストレスを覚えます。光というものはそれ程 影響力のあるものですから、目の覚める様な綺麗な色の組み合わせも教会の様に週に一度しか目にしない所ならいざ知らず。毎日いやでも目に入る居間にあれば、充分にストレスの原因に成り得るのです。
外界の様々な色の内、赤いガラスは赤い光のみ、青いガラスは青い光のみしか通す事が出来ません。赤、青、緑、全ての光を通す事が出来るのは それらを遮る色を持ち合わせない透明ガラスだけです。透明ガラスは日々刻々変化する光景を余す事無く正確に伝えてくれますので、毎日変化に富んだステンドグラス越しの風景も楽しむことが可能です。
次回の更新へ続く…仕事の合間に少しずつ更新してます。懲りずに又、お越しくださいm(__)m
京都市T邸玄関吹き抜け明かり取り窓ダル・ド・ヴェール
(320×200mm/320×800mm)
お子様の絵をそのまま使っても違和感が無いように、鋳型を作って花の部分を鋳造、花束全体とバック中央を25~30mmの厚板で表現、3センチ角のサイコロ状ガラスを外周に、中間には3mmの薄板を同時にキャストするという立体的な作品になっています。北窓ですが良く集光し輝きます。
お子様の絵をそのままステンドグラスにしたいと思われても、ほとんどがステンドグラス・デザインのセオリーを無視したものですから、出来栄えは到底、プロの作った作品には見えず、多くの工房では対応しきれずに断っているのが実情です。はせがわガラスの出した答えがこれです。